日本人が海外で技術職を手に入れるには?

近年は海外志向の強い人が増えていると言われています。外務省領事局政策課の2022年の調査によると、2021年10月の段階では、総数で134万人以上の日本人が海外に住んでいるとのことです。コロナウイルスの影響などにより2019年からは多少下降気味ではありますが、20年前には83万7744人だったことと考えると、日本人の海外進出はかなり大幅に進んでいることが見受けられます。海外で就職するには語学力はもちろんのこと、手に職を持つことが大事であると言われており、その中でも技術職は需要や将来性があるとされています。今回は、日本人が海外で技術職に就くための方法を紹介します。

そもそも技術職とは?

技術職とは簡単に言うと、研究、開発、製造、設計などの分野で、ものづくりに関わる仕事のことです。

働くまでのルート

  1. 海外駐在

国内で企業に就職し、海外に数年もしくは永住で駐在する方法です。駐在員の場合は、現地就職と比べてハードルが低く、年収アップや昇進、家賃補助、家族のビザサポートなどの待遇が付いてくることもあり、他の二つの方法と比べて、現地での生活が安定する可能性が高いです。

デメリットとしては、海外駐在の希望が通るとは限らず、会社によっては何年も順番を待ち続けなければいけない点です。また、希望の勤務地や国を選ぶことが難しい点です。

  1. ワーキングホリデー

日本と協定を結んでいる国であれば、18歳から30歳までの間に世界の国で住むことが出来る制度の事です。就労も出来るため、ワーキングホリデーのビザで就労を開始し、その後企業から直接ビザサポート付で採用されるということも珍しくはありません。

  1. 現地採用

この三つの方法の中で一番ハードルが高いのが現地採用です。日本国内から海外の求人に応募し、ビザサポ―ト付の職を手に入れるには、企業側にそこまでして採用したいと思わせるほどの相当のスキルや経験が必要になります。

専門分野の学歴

日本では、文系の専攻からいきなり新卒で理系のエンジニアになるなど専攻に関係ない仕事に就くことが可能で、珍しくないですが、海外では専門分野での学歴が募集要項になっていることが多いです。なので、将来的に技術職を海外で、と考えている人は大学の専攻を理系、もしくは工学系にしておくと良いでしょう。

業界

技術者の就職先としては、製造、建築・建設、自動車、農林水産などさまざまな業種があります。PWMなどをはじめとするパワーマネジメントICなどの半導体の供給不足が自動車産業の売り上げに大きな影響を与えていることが去年より引き続き話題になっています。就職活動をする際には自分の興味のある業種にのみ絞って行うのではなく、こういった世界情勢やリスクなどを入社前に調べて、幅広く視野に入れておくことも大切です。

経験

社員の定着率や研修を一斉に行えるなどのメリットから新卒至上主義である日本とは違い、海外では即戦力になる人材を企業側は求めており経験を重視する傾向にあります。語学力よりも技術や経験を重視していることも多い程なので、学歴だけでなく、ある程度経験を積んでから海外に出る方が就職活動がスムーズに進みます。

上記のようなポイントを押さえて技術職での海外就職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。憧れの外国の土地で日本よりも良いワークライフバランスで働けるようになるかもしれません。

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